消えた花嫁

この二、三日は、『黄金の日々』。
って、別に先代市川染五郎、現松本幸四郎さんを見たとか、
堺からルソンに行っていたわけではない。(つまんないですね、すいません)
ある人のおかげで、以前から見たい、見たいと唱え続けていた
過去の海外ミステリードラマ何本かを一気に見ることができたのだ。
大変、とても、超、超、楽しい時間。感謝、感謝、である。
そんなわけでブログをさぼっていたのですが、
お詫びに小出しにそれらのドラマを紹介していきます。


まず第一弾は『消えた花嫁』、原題はVANISHING ACT。
NHKで二十年程前に放送された作品だが、
実は、三月一日に書いた『ONE OF MY WIVES IS MISSING』のリメイク。
従ってこの間前作を見たばかりで、流石の私も結末は分かっていたが、
逆に二つを見比べられるというおまけがついてきた。


どちらがイイとか、悪いとか言うのはまるで野暮。
ただ、この『消えた花嫁』の方が、映像的にスタイリッシュ。
刑事役にはエリオット・グールド、若々しく、ユーモアもたっぷり。
エリオット・グールドがマーロウを演じ、ロバート・アルトマンが監督した
 ロンググッバイは傑作。これはまた改めて)
舞台劇だったロベール・トマの原作を、
外での見せ場をふんだんに入れた物に変えて、
伏線、トリック、小道具、さらにはラストまで、オリジナリティあふれた脚本。
誰が書いたかと言うと、ウィリアム・リンク&リチャード・レヴィンソン。
そう、あの刑事コロンボを生み出したお二人。
元々、超名作だった物を、彼らがブラッシュアップしたんだから、
そりゃ、面白いはずだわ。


一点だけ、どうでもいい指摘を。
冒頭部、日本語字幕で「原作 ロバート・トーマス」と出てくる所。
「フランス人だよ、おい」と思わず突っ込んでました。


しかし、甲乙つけがたいとは、まさにこの二作のことを言うんだろうな。
最初から両方とも、しっかりつかんでくるし、
ラストのひねりも、互角に楽しめるし、
男性キャストも、それぞれ、はまっているし
メイン女優はご両人とも、出た途端、しばらく見とれてしまうような美人だし……