『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』&『ミスト』

昨日は飲み会で遅くまで飲んでいたが、久々のお酒は逆に
快眠を運んでくれたようで、気分も良く、映画のはしごをしてしまった。


まず最初に見たのが『ミスト』。
スティーブン・キング原作、フランク・ダラポン監督とくれば
ショーシャンクの空に』(名作中の名作)、『グリーンマイル』のコンビ。
突然に襲ってきた霧とその中にいる何かによって、スーパーマーケットの
中に閉じ込められた客達の奮闘を描いていくが……
宣伝などでも言われているが、確かにラストは呆然となる。
監督が考えて、キングにも認めてもらったラストらしいが
「うーん」と唸ってしまった。


で、帰ろうと思ったが、ちょうど通りかかった映画館のレイトショーで
『隠し砦の三悪人』をやっていたので入る。
このところテレビ、映画で続いている黒澤明監督作品のリメイク。
椿三十郎』と違って、筋立てや主人公を変えたアクション映画になっていた。
巨匠のリメイクであるから、色々言われるのは覚悟の上で娯楽に徹した感じ。
お姫様(長澤まさみさん)と金(ゴールド)を
同盟国に送り届ける侍大将(阿部寛さん)と二人の小悪党というのは
黒澤作品と同じだが、前作ではいかにも小悪党だった二人のうち一人が、
若く格好イイ主人公(松本潤さん)になっており(もう一人は宮川大輔さん)
お姫様とのラブストーリーが入っていた。
「あり得ない」と否定するのは簡単だが、これはこれで現代的で楽しい。
主人公の心の動きが、少し分かりにくかったが。


主要登場人物の四人は、旬の人達だけに、それぞれ個性があって良かった。
松本さんは悪党にしては少し品が良すぎるが、
それがワルになりきれない本当は優しい兄ちゃんの感じを出していた。
宮川さんは「すべらない話」だけじゃないと思ったし、
阿部寛さんは迫力があり、貫禄すら出ていた。
長澤さんは男装した前半時のきりっとした姿が特に格好良かった。


一番面白かったのは、敵方侍大将(椎名桔平さん)の姿。
ほとんど、ダースベーダー。出てきた時は、衣裳を間違えたのかと思った。
まあ、『スターウォーズ』が黒澤監督作品の前作を元にしたことは有名だから、
わざとしゃれでそうしたのかもしれない。


もっとも、ダースベーダーは確か伊達政宗の兜をモデルにしたはずだから……